旅行業法逐条解説

【旅行業法】第4条ー登録の申請

旅行業法
第4条(登録の申請)
前条の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を観光庁長官に提出しなければならない。
一 氏名又は商号若しくは名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
二 主たる営業所及びその他の営業所の名称及び所在地
三 旅行業を営もうとする者にあっては、企画旅行(第2条第1項第1号に掲げる行為を行うことにより実施する旅行をいう。以下同じ。)を参加する旅行者の募集をすることにより実施するものであるかどうかその他の旅行業務に関する取引の実情を勘案して国土交通省令で定める業務の範囲の別
四 旅行業を営もうとする者にあっては、旅行業者代理業を営む者に旅行業務を取り扱わせるときは、その者の氏名又は名称及び住所並びに当該旅行業務を取り扱う営業所の名称及び所在地
五 旅行業者代理業を営もうとする者にあっては、その代理する旅行業を営む者の氏名又は名称及び住所
② 申請書には、事業の計画その他の国土交通省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。

旅行業法施行規則
第1条の3(業務の範囲)
法第4条第1項第3号の国土交通省令で定める業務の範囲(以下「登録業務範囲」という。)の別は、次のとおりとする
一 第1種旅行業法第2条第1項各号に掲げる行為(法第14条の2第1項の規定により他の旅行業者を代理して企画旅行契約を締結する行為を含む。以下この条において同じ。)
二 第2種旅行業法第2条第1項各号に掲げる行為のうち本邦外の企画旅行(参加する旅行者の募集をすることにより実施するものに限る。次号において同じ。)の実施に係るもの以外のもの
三 第3種旅行業法第2条第1項各号に掲げる行為のうち企画旅行(一の企画旅行ごとに一の自らの営業所の存する市町村(特別区を含む。以下同じ。)の区域、これに隣接する市町村の区域及び観光庁長官の定める区域(次号及び第10条の5において「拠点区域」という。)内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの以外のもの
四 地域限定旅行業法第2条第1項各号に掲げる行為のうち企画旅行(一の企画旅行ごとに一の拠点区域内において実施されるものを除く。)の実施に係るもの及び同項第3号から第5号までに掲げる行為(一の行為ごとに一の拠点区域内における運送等サービスの提供に係るものを除く。)に係るもの以外のもの

登録の申請概要

申請書の提出先

旅行業法施行規則第1条の2の規定により、業務の範囲の種別によって、申請書の提出先が異なります。
第1種旅行業は地方運輸局を経由して観光庁長官に提出をします。
その他の第2種旅行業、第3種旅行業、地域限定旅行業は都道府県知事に提出をします。

申請書の様式

申請書は様式1という、書式が定められています。
観光庁だけでなく各都道府県もこの様式を用意しており、ほとんどの都道府県ではほぼ同じものです。
しかし、特定の都道府県では微妙に記載項目が追加されていることもあります。
同乗で定められた申請書に記載すべき項目は、下記のとおりです。

  1. 氏名、商号又は名称、住所、法人の場合は代表者の氏名
  2. 主たる営業所の名称と所在地
  3. 取扱業務の範囲の種別
  4. 旅行業者代理業者がいる場合は、その氏名又は名称、住所、代理業務を行う営業所の名称、所在地
  5. 旅行業者代理業者の場合は、所属する旅行業者の氏名又は名称、住所

業務の範囲による旅行業の種別について

第1種旅行業

第1種旅行業は、旅行業法第2条第1項の各号に定められた旅行業務の全てを取扱うことができます
また、他の旅行業者が販売する募集型企画旅行商品を、販売受託契約を結んだうえで受託販売することが可能です(旅行業法第14条の2第1項)。
さらに、旅行業者のために運送等サービスや運送等関連サービスの手配を行う旅行サービス手配業務(いわゆる、ランドオペレーター業務。)についても、旅行サービス手配業の登録をすることなく取扱うことが可能です(旅行業法第34条)。

第2種旅行業

第2種旅行業は、海外の募集型企画旅行以外の全ての旅行業務を取り扱うことができます
第1種旅行業と同じように、他社募集型企画旅行商品の受託販売と、旅行サービス手配業務についても同様に行うことが可能です。

第3種旅行業

第3種旅行業の条文は、少し入り組んでいて読みにくいです。
原則として、第3種旅行業は募集型の企画旅行ができないというのが本来の条文です。
そこに、法改正が加わって、拠点区域内で実施される募集型企画旅行を除く、他の募集型企画旅行は第3種旅行業では実施できない、というのがこの条文の読み方です。
拠点区域は、営業所のある市町村、その隣接市町村、観光庁長官が定める区域の3箇所を含みます。
この拠点区域の範囲内で行われる募集型企画旅行であれば、第3種旅行業であっても実施することが可能です。
その他の旅行業務や、他社募集型企画旅行商品の受託販売と旅行サービス手配業務についても実施可能です。

地域限定旅行業

地域限定旅行業は、原則企画旅行も手配旅行もできないものの、拠点区域の範囲内に限って、募集型企画旅行、受注型企画旅行、手配旅行を実施することができることになっています。
その他には、渡航手続代行と旅行相談業務、他社募集型企画旅行商品の受託販売も可能です。
旅行サービス手配業務も取り扱うことはできますが、拠点区域の範囲内に限定されます
この範囲を超えて旅行サービス手配業務を取り扱う場合には、別途旅行サービス手配業の登録を受ける必要があります。

新規・更新登録申請時の添付書類

新規登録申請時の必要書類として、旅行業法施行規則第1条の4に法人申請の場合と個人申請の場合とそれぞれ定められています。
また、更新登録申請時の必要書類は旅行業法施行規則第1条の5に定められています。
詳しくは以下の表にまとめております。

法人申請の場合
必要書類 旅行業 代理業
新規 更新 新規
定款又は寄付行為
法人の登記簿謄本
旅行業務に係る事業の計画
旅行業務に係る組織の概要
貸借対照表、損益計算書(※1) ×
決算書類に関して公認会計士等の監査証明を受けている場合は、その監査証明に関する書類 ×
監査証明を受けていない場合は、法人税の納税申告書の写しと資産、負債の明細を示す書類 ×
財務監査を受けていない第1種旅行業は、(※1)の書類について公認会計士等の確認を受けたことを証明する写真 ×
登録拒否事由に該当しない旨の役員の宣誓書
管理者試験の合格証又は認定証
管理者の定期研修修了証
登録拒否事由に該当しない旨の管理者の宣誓書
管理者の履歴書
管理者本人の同意書と出向契約書
代理契約書 × ×
個人申請の場合
必要書類 旅行業 代理業
新規 更新 新規
住民票の写し
申請者が未成年の場合はその法定代理人の氏名、住所(※法定代理人が法人の場合は商号又は名称、住所、代表者の氏名)を記載した書類
旅行業務に係る事業の計画
旅行業務に係る組織の概要
財産に関する調書 ×
登録拒否事由に該当しない旨の宣誓書
管理者試験の合格証又は認定証
管理者の定期研修修了証
登録拒否事由に該当しない旨の管理者の宣誓書
管理者の履歴書
管理者本人の同意書と出向契約書
代理契約書 × ×

複数業種の登録

旅行業の登録は、旅行業登録という1つの手続の中で業務の範囲を選択して登録を受けるものであるから、第2種旅行業も登録して地域限定旅行業も登録するというような、重複登録はできません。
業務の範囲を変更する場合は、別途変更登録手続をする必要があります(旅行業法第6条の4第1項)。

また、旅行業と旅行業者代理業の重複登録についても、認められません
これは、旅行業者代理業者の業務について「その行う営業が旅行業であると誤認させ」てはならないとあり、旅行業者代理業者が旅行業者にはならないという前提での規定です。
A社を所属旅行業者として旅行業者代理業の登録をしているX社が、自らも旅行業の登録をすると、X社の営業は旅行者にはA社のためのものなのか、X者自身のためのものなのか、判別が難しくなります。
判別が難しくなると責任の所在が不明確になるため、旅行業法の目的である消費者保護を達成できなくなる可能性があり、重複登録については認められていません。

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ヤチダ マサヤ
ヤチダ マサヤ
観光の力で日本を元気に、をモットーに活動している観光系行政書士です。現在は、旅行会社様、宿泊事業者様、そして外国人雇用を目指す事業者様の経営支援を中心に活動しています。正しくお金を稼いで、世の中に還元したいと考えています。趣味は、オーケストラでの演奏活動。【取扱業務】旅行業登録手続/旅館業許可申請/住宅宿泊事業届出/就労ビザ(在留資格)申請手続/酒販免許申請/その他の営業許可取得はご相談ください

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