旅行業

旅行サービス手配業(ランドオペレーター)の登録|必要な条件と手続

2018年1月の旅行業法改正で、新しい営業区分が創設されました。
旅行サービス手配業、一般的にはランドオペレーターツアーオペレーターといいます。
旅行会社から依頼を受けて各種旅行に必要な素材を手配するのが彼らの役目です。
本来であれば、旅行業法は旅行者保護が目的のため、旅行者と直接取引をしないランドオペレーターは旅行業法の適用対象外、簡単にいえば罰則等も何もない状態でした。
しかし、あるバス事故をきっかけにランドオペレーターも規制対象にすべきという声が上がり、登録制度が創設されました。

この記事を読んで分かること

ランドオペレーター業務

登録制度が導入された背景

登録に必要な条件や手続

ランドオペレーターとは

旅行業法上は、旅行サービス手配業と呼ばれます。
実務的には、ランドオペレーターやツアーオペレーター、と呼ばれています。

旅行サービス手配業(ランドオペレーター)とは、旅行会社から依頼を受けて、宿泊施設や運送機関、免税店、有償ガイドの手配をするときに登録が必要になる事業者のことです。
日本の旅行会社に代わって、海外の現地スタッフやホテル、バスやタクシー等を手配する事業者のことです。
海外の旅行会社に代わって、日本国内の宿泊や運送等を手配する事業者も、ランドオペレーターです。
旅行業法上規制されているのは、国内のランドオペレーター業務についてです。
海外で行うランドオペレーター業務については、引き続き旅行業法の適用対象外となります。

ランドオペレーターの規制の必要性

旅行サービス手配業は、旅行業法の中でも新しい営業区分です。
2018年1月の旅行業法改正時に、新しく導入されました。
旅行業法の主な目的は、旅行者の保護です。
消費者保護という観点では、BtoCの営業を行う第1種旅行業者、第2種旅行業者、第3種旅行業者、地域限定旅行業者、旅行業者代理業者を規制すれば十分です。

しかし、ランドオペレーターのビジネスモデルは、BtoBです。
旅行者と直接の取引は行わないため、これまでランドオペレーターに対する規制は特に存在していませんでした。

キッカケは、2016年1月に起きた軽井沢スキーバス事故です。
東京から出発したスキーツアーバスが軽井沢の国道を走行中にガードレールを突き破ってがけ下に転落。
乗員乗客41名中15名が亡くなり、亡くなった乗客全員が大学生という、近年まれにみる痛ましい事故でした。
この事故に関わっていたのが、悪質なランドオペレーター業者だったのです。

実際には、旅行業登録をしているランドオペレーターだったので立ち入り調査等をすることは出来ましたが、当時はランドオペレーター業務についての罰則というものは無かったので、処分無しということになりました。

この事故を契機に、ランドオペレーターについても一定の規制をしないと旅行者に重大な影響を及ぼすということで、登録制度が導入されました。

資産要件

旅行サービス手配業には、旅行業とは違って、基準資産額や営業保証金に関する条件はありません
ですので、参入へのハードルが他の旅行業に比べると低いのが特徴です。

人的要件

旅行サービス手配業務取扱管理者

旅行サービス手配業者は、業務を行う営業所に最低1人旅行サービス手配業務取扱管理者を選任する必要があります。
旅行サービス手配業務取扱管理者になるためには、観光庁長官の登録を受けた登録研修機関が実施する、「旅行サービス手配業務取扱管理者研修」を受講します。

業務に従事する従業員が10人以上いる営業所では、2人以上の管理者を選任しなければなりません。
また、ひとりの管理者が複数営業所を兼任することはできません

旅行業務取扱管理者でも代替可能

もし旅行業務取扱管理者の総合資格か国内資格を持っている人がいれば、その方を旅行サービス手配業務取扱管理者として選任することも可能です。
この場合、旅行サービス手配業務取扱管理者研修を受けることなく、旅行業務取扱管理者の資格で、選任することが可能です。
地域限定の管理者では、代替することができませんので注意が必要です。

登録拒否事由に該当していない

役員や旅行サービス手配業務取扱管理者が、登録拒否事由に該当していないことが必要です。1つでも該当していると、登録を拒否されます。
具体的には下記のとおりです。

  1. 旅行業等の登録を取消されて、取消しの日から5年を経過していない
  2. 禁固以上の刑、旅行業法違反による罰金の刑に処せられ、執行が終わって5年を経過していない
  3. 暴力団員でなくなった日から5年経過していない
  4. 申請前5年以内に旅行業務等に関して不正な行為をした
  5. 未成年者の法定代理人が①~④と⑦に該当する
  6. 心身の故障により業務を適正に遂行することができないまたは破産手続開始の決定を受けて復権をしていない
  7. 法人の役員が①~④と⑥に該当する
  8. 暴力団員等がその事業活動を支配している
  9. 営業所ごとに旅行業務取扱管理者を選任すると認められない

旅行サービス手配業(ランドオペレーター)の登録手続

流れ

  1. 申請書類の準備
  2. 都道府県への申請
  3. 審査
  4. 登録通知受領

申請先

主たる営業所のある所在地を管轄する都道府県宛に申請をします。
複数営業所があっても、主たる営業所管轄の都道府県に申請することは、変わりません。

必要書類

旅行サービス手配業登録に必要な書類は以下の通りです。

  1. 申請書
  2. 定款又は寄付行為
  3. 登記事項証明書
  4. 旅行サービス手配業務に係る事業の計画
  5. 旅行サービス手配業務に係る組織の概要
  6. 欠格事由に該当しない旨の役員の宣誓書
  7. 選任予定の旅行サービス手配業務取扱管理者の研修修了証の写し又は旅行業務取扱管理者試験合格証の写し
  8. 欠格事由に該当しない旨の管理者の宣誓書
  9. 管理者の履歴書
  10. 管理者が雇用予定の場合は、管理者の同意書
    ⇒他社から出向してくる場合は、同意書と出向契約書の写し
  11. 事故処理体制についての書類
  12. 申請手数料(金額、支払タイミングは都道府県で異なる)
  13. その他都道府県ごとに指定された書類

 

旅行サービス手配業の登録まとめ

資産要件は不要

申請先は主たる営業所を管轄する都道府県

管理者は研修を受けるか総合or国内管理者

海外のランドオペレーター業務しかしなければ登録は不要

行政書士TLA観光法務オフィスでは、旅行サービス手配業登録のサポートをしております。
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ヤチダ マサヤ
ヤチダ マサヤ
観光の力で日本を元気に、をモットーに活動している観光系行政書士です。現在は、旅行会社様、宿泊事業者様、そして外国人雇用を目指す事業者様の経営支援を中心に活動しています。正しくお金を稼いで、世の中に還元したいと考えています。趣味は、オーケストラでの演奏活動。【取扱業務】旅行業登録手続/旅館業許可申請/住宅宿泊事業届出/就労ビザ(在留資格)申請手続/酒販免許申請/その他の営業許可取得はご相談ください

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